交通事故の後遺症で多い腱板損傷

バイクや自転車に乗っている時に交通事故に遭うと、咄嗟に体を守ろうと手や腕で庇うように転倒することがあります。この時に、肩や腕を強く打ち付けることによって、後から痛みを伴い苦しむことになるのが腱板損傷です。

交通事故の後遺症としても多いと言われ、治療やケースによっては手術が必要となるのです。今回は、腱板損傷の症状や治療法について詳しく解説していきます。

交通事故後に出てくる腱板損傷の症状

交通事故を起こした直後に怪我がなくてよかったとホッとしていたのも束の間、交通事故の衝撃は後から出てくると言われています。直後に症状が出る場合もありますが、多くが自宅に帰宅してから痛みが出てくるようです。

腱板損傷の症状としては、痛くて腕を挙げることができなくなったり、痛い方の肩を下にして寝ることができなくなります。また、高いところのものを取ろうとすると痛みが走ったり、ボールを上手に握ることができなくなるなどの後遺症が出てくるのです。

引き戸などの開閉ができなくなるなどのリスクもある為、見逃すことができないのです。腱板損傷程度で済めば良いのですが、腱板断裂肩になってしまうと鋭い痛みが走ります。腕が挙がらなくなるのもそうなのですが、痛みが強く出ることから動かすことが困難になります。

動かすことができなくなれば、筋力は低下していきますので、症状が出たらすぐに病院を受診してください。

腱板損傷の治療方法のメインはリハビリ

病院を受診し、腱板損傷と診断が下った場合、治療法は大きく分けて2種類あります。損傷の度合いが大きかったり、断裂しているなど痛みの程度によりますが、6か月以上続く場合には手術を勧められるでしょう。手術をすることで交通事故以前の状態にまで戻すことが可能とされていますが、高齢者の場合は腱自体が劣化していることも少なくありませんので、手術をしても改善されない可能性があります。

それから、痛みはさほど強くないものの、不具合を感じている場合には保存的な治療がメインとなるでしょう。部分断裂という状態の時もこれに該当します。治療方針としては、日常生活の中で肩関節が動かないように固定し、安静にすること。

そして、リハビリを続けることによって元の可動に戻していきます。

腱板損傷の後遺症はどのような等級に該当するのか

交通事故によって腱板損傷をしてしまった場合、後遺症としての等級が決められます。この等級を決めるには、痛みと可動域制限によって認定されますので、まずは自分がどこに該当するのかを知ることが大切です。例えば、痛みですが、MRIによって痛みの原因が確認できる場合には12級13号となります。

MRIで原因が確認できない場合は14級9号です。腱板損傷によって、関節の動く範囲が狭くなった場合には8級6号や10級10号、もしくは12級6号と認定されるとしています。より詳しく説明しますと、人に支えてもらわないといけない場合や腕を自分で持ち上げることができない場合には8級6号とされますし、損傷していない側の肩と比べて半分しか稼働できなければ10級10号です。

このように、痛みと可動範囲によって後遺症の等級が決められるのです。腱板損傷によって日常生活に不具合を感じていたり、仕事ができる状態ではない場合には治療を行わなくてはいけません。その為に治療費は必要不可欠です。

相手がいる交通事故の場合、相手側の保険会社にこの等級を伝え、補償してもらう必要がありますので、必ず自分がどの等級なのかどうかを調べてください。

後遺症の等級によって保険金が違う

交通事故によって後遺症が出てきてしまったら、その症状や状態に合わせて等級が認定されます。この等級によって保険金が支払われることになるのです。例えば、1級と認定された場合、自賠責基準では1,100万円とされています。

任意保険の場合は1,600万円、裁判などで争った場合には2,800万円が相場です。等級は1級から14級まであり、14級の場合ですと自賠責基準で32万円、任意保険で40万円です。

腱板損傷の場合、重度であれば8級~12級の範囲です。8級であれば、自賠責基準で324万円になりますし、任意保険であれば400万円が相場です。裁判で争うことになると830万円程度になることもあります。

交通事故に遭ったというだけでも大変な状況なのですが、この後遺症は等級がとても重要なポイントになりますので、頭に入れておいてください。

同じ腱板損傷でも等級が異なっていることは上記でも触れましたが、しっかり自分の症状と合っているかどうかをチェックすることが大切です。中には、後遺症として認定されなかったという人も少なくありません。MRI画像に写らなかったからという理由だけではなく、痛みのレベルや可動域などをしっかり調べ、適切な等級であるかを確認しましょう。

後遺症として認定される為に必要なこと

腱板損傷の場合、後遺症として認定されるかどうかで補償される治療費が異なります。まずは、後遺症の診断書を提出する必要がありますので、医師からMRI画像の提出をお願いしておきましょう。診断書には自覚症状という欄があるのですが、痛みが生じている場合にはこの欄にしっかり記入してください。

また、他覚症状および検査結果という欄があるのですが、これにはレントゲンもしくはMRI画像によって腱板損傷であることを確認できる内容を医師に記載してもらいます。それから、関節機能障害の欄は可動域に制限が生じている場合、その可動域を測定してもらい記載します。

また、症状が長引く場合や改善される見込みがない場合には、障害内容の増悪という欄に記載してもらってください。基本的に、交通事故で損傷したとなれば、病院側の方から診断書が必要かどうかを問われます。もし、そのような話がなければ、こちら側からお願いしてください。

交通事故に遭ったら自覚症状がなくても病院を一度受診することが大切

バイクや自転車など体が外に出ている場合の交通事故は、見た目に問題がなくても後から症状が出てくることがあります。事故の原因にもよりますが、相手がいる場合は診断書の提出や後遺症があるのかないのかによって、保険会社からの治療費や慰謝料などが異なってきますので、一度病院を受診し、問題がないかをチェックしておきましょう。

腱板損傷の場合は、日常生活の中で困ることも多く、仕事が出来なくなってしまうなどのリスクもありますので、少しでも変だと感じたら一度病院で診てもらってください。

参考リンク『アディーレ法律事務所 … 交通事故後遺症症状
https://www.ko2jiko.com/pickup-koui/